中古一戸建て住宅診断(ホームインスペクション)の現場レポート

建築士による中古住宅の住宅診断(ホームインスペクション)の現場レポートです。

中古一戸建て住宅診断(ホームインスペクション)の現場レポート :奈良県奈良市 Part2-1

アネストのスタッフの徳永です。今回は、奈良県奈良市の中古一戸建て住宅診断(ホームインスペクション)の現場に同行して参りました。

担当して下さった建築士は丹波和成(1級建築士)さんです。



丹波さんは今まで様々な建築に関する経験をされておられ、調査にもその経験や知識を生かして臨んで下さいます。 そして多趣味です(笑)。色々なことにチャレンジされているので、お話も興味深いことばかりです。

本日も宜しくお願い致します!

今回は中古一戸建て住宅診断(ホームインスペクション)という、契約前の中古一戸建ての建物調査を行うサービスのレポートです。 中古だから多少の劣化はあるものですが、その劣化が築年数に応じたものなのか、また、その物件のメリットやデメリットなどをお伝えし、購入判断に役立てて頂こうという内容となっています。

また、建物を目視範囲で調査して、不具合などがあれば今すぐ補修が必要な箇所であるかどうかの判断や、建物や外壁部分に入っているクラックなどが構造的なものか表面的なものなのかの判断も行いますので、入居後の想定外の補修費用の発生を可能な限り抑えられます。

調査の前にはお客様に『ヒアリングシート』という物件についてのアンケートに、ご心配な点や疑問点などを記入して頂き、調査範囲内でお答え出来ることは回答しますし、契約まで日数が無い場合が多いですので、調査当日にはある程度の購入判断の目安を口頭でお伝え致します。

今回のお客様は、築30年の中古住宅なので物件に大きな劣化などが無いかどうか、また、どの程度の補強などが必要かという辺りが気になっているとのことで建物調査のご依頼を頂きました。

さて、調査当日に丹波さんと最寄り駅で待ち合わせをして調査物件に向かいます。 ご依頼を頂いた際にお客様から伺っていた物件は、2階部分で繋がっている連棟住宅のうちの1軒とのことでした。 物件は駅から少し離れていましたが、近くには学校があり、通うには便利そうな立地です。

丹波さんと私が現地に到着した後にお客様が到着され、ご挨拶を交わします。 その後、不動産会社の担当者さんがいらして開錠して下さいました。 物件内や庭などを一通り回りますと、裏に擁壁がありました。 また、物件は空家でしたが動産(荷物)が残っており、この動産は不動産会社さんで処分するとのことでした。 開錠して少しした後に現場を離れなければならないと言う業者さんに丹波さんから必要事項を聴聞してから、1階ダイニングに集合し調査に入りました。

「まず、本日の調査の流れとしては建物を目視範囲で調査させて頂きます。傾きについては水平器を使用して壁や床の水平・垂直を確認します。そのほかに水道が使用できる様ですので、水の流れや漏れが無いかを見させて頂き、その後に建具の確認などを行います」

物件の裏にある擁壁は、建物調査後の外回りのチェックの際に確認することになりました。

「もし点検口とか収納庫があれば、基礎部分や小屋裏なんかが見れるんですけども・・・」

と、丹波さんが辺りを見回してみますが、傍のキッチン付近には床下収納庫が見当たりません。

「点検口とかは中古住宅の場合は無いこともあります。後で1階の和室の畳の下地が外れるかどうかやってみますが、もし外れればそこから床下を見てみます。小屋裏に関しては、2階の収納の板がどこか外れる様になっていると思いますから、それも見てみますね」

早速、水平器でリビング・ダイニングから順番に床と壁の傾きをチェックしていく丹波さん。 床にカーペットが敷いてある部屋の場合は、カーペットをめくって水平器を当てます。 傾きのチェックの場合は一部屋で何箇所かの部分に水平器を当てていく必要がありますが、荷物がある場合は動かせる荷物を動かしつつ確認していきます。 廊下、階段、他には洗面やトイレなどの水周り部分に関しても、物件内を見ていくのと併せて傾きのチェックを行います。

1階部分が終了し2階へ向かいますと、ベランダ付の洋室がありました。 洋室の傾きをチェックした後に、ベランダへ出まして必要勾配の確認をします。

「勾配は問題無いですが、手すりの固定が甘いですね」

手すり部分を動かしてみて、丹波さんがお客様に見て頂きながらお伝えします。

「防水を上からやり直したんだと思いますが、その際に手すりの固定部分を何箇所か切ってそのままにされているので、手すりの固定が甘くなっています。これは固定してもらったほうが良いです」

見ると、本来ベランダの床に固定されてあるはずの手すり固定部分が2・3箇所ほど切れて外れてしまっています。 両端と真ん中部分は外れていませんでしたが、注意が必要です。 お客様にお伝えした後に、雨戸や網戸の動作確認をしました。 いずれも動かすとギコギコと音鳴りしておりましたので、調整が必要となりました。

その後、室内に戻りチェックしていきます。 この洋室の壁は、布クロスが使用されていました。

「最近は皆ビニールクロスですけど、布クロスを使われていますね。当時は良いものだったんですよ」

他にこちらの洋室には、天井から壁の一部に雨漏りの跡がありました。 お客様が仰るには、台風か大雨かの際に屋根が飛んだらしくその時の雨漏りの跡だと業者に説明されているとのことで、その後屋根を葺き替えた後は雨漏りはしていないとのことだそうです。

「多分この2階のお部屋のどこかの収納の上の板が外れる様になっていると思いますので、そこから天井裏を見て見える範囲で確認してみますね」

その洋室内に他に雨漏りの跡が無いかどうかを確認しましたが、特に見当たりませんでした。

///次回へ続きます///

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