中古一戸建て住宅診断(ホームインスペクション)の現場レポート

中古住宅の住宅診断(ホームインスペクション)の現場レポートです。

中古一戸建て住宅診断(ホームインスペクション)の現場レポート :兵庫県宝塚市 Part1-1

アネストのスタッフです。兵庫県宝塚市の中古一戸建ての住宅診断(ホームインスペクション)の現場に同行してきました。その模様をレポートします(^_^)/ 最後までお付き合いいただければ幸いです!

今回の担当者は、スポーツマンで、なんと学生時代はアメフトをしていたらしいのですが、今は、ゴルフが趣味。でも、ガーデニングもされるそうで花の名前まで詳しいという、頼りになるとても優しい建築士さんです。

私が同行できる日程や(普段はアネストオフィス内で事務仕事をしています)、場所や、調査の内容などなど...諸々の事情で同行現場は決まるのですが、何故か、この建築士さんの現場に行くことが多いです、最近。

でも、

『また、山瀬が見学かい...(-_-;)』

など、建築士さんは決して思う人ではありません。  (...たぶん...?)

「山瀬さんはお客様からみた視線に近いから、何か気がついたことあったら、言ってくださいね。」

と、いつも言ってくれていますから。ねっ、建築士さん、そうですよよね。(^_-)

ということで、少々強引なようですが、今回も勉強させてください。どうぞよろしくお願い致します。


物件は、築19年の鉄骨造の中古一戸建て、2階建てです。

19年経つのに、図面も多く残っていました。(中古住宅の場合、図面が揃っていないことも多いのです。新聞の折り込みチラシだけしかないという場合もあるんですよ。)

その図面を事前に見せてもらったのですが、道路より2メートルの高さの擁壁の上に、家が建っているようです。

「2メートルの擁壁??えらく高いですねえ。どんな感じなんでしょうか。イメージがわかないです。」

「坂のあるところに多いですよ。山を切り開いて住宅地にしたところなんかに見かけたことないですか?」

「あっ!見たことあります。いとこの家がそんな感じです。わかりました、わかりました。」

 (この場合、私のいとこの家をだしてくるのは余計!?)

「それだけ高さのある土台だから、お客さんは、土地、家に傾きがないかというのを心配されているようですよ。」

「それはそうでしょうね。普通の高さでも地盤は心配ですもんね。」←普通とは、私は道路と同じぐらいの高さという意味でしゃべってます。


【中古一戸建て建物調査】をご依頼いただいた方には、

『ヒアリングシート』(物件についての疑問点や質問などを記入してもらうもの)

というものを、調査日までに書いてもらって、図面と共に事前に送ってもらいます。

そこに、

『家の傾き、土地の傾きはないかが心配』だとの記述があったわけです。

他にも、

『雨漏りや排水管のつまりも心配している』とのこと。

そんな気になる点も含め、建築士さんにしっかりみてもらいまいましょう!

ねっ(^_^)/


お客様とは物件の前で待ち合わせをしていました。奥様と、娘さんがおこしになっていました。

「本日は私も見学させていただきます。よろしくお願い致します。」

「こちらこそどうぞよろしくお願いします。」

「早速ですが、アネストのことをどのようにお知りになったかお伺いしてもよろしいですか?」

「娘が中古住宅を調べてくれるところがないかとネットで検索していたら、ヒットした中にアネストさんがあったんですよ。で、ここがよさそうかなぁってことになって。」

「そうですか、ご縁があってほんとによかったです。」

ニコニコととても話易いお母様でした。


早速調査です。

 

物件は、私が想像していたような、私のいとこの家のような感じでした。

などと思っていると、いきなり

「あ!ここを見て下さい」と建築士さん。

「どこですか?」「どこですか?」

カレージ廻りの石積み部分を指さされ

 

「ここにズレがありますね」

「うわっ(◎o◎)!ホント!今まで全く気がつかなかったです。」とお母様。

道路面より約2メートル高い土台を特に心配されていたのに、この石積みのズレ発見!!はさぞショックでしょう。

うわっ!という言葉も無理ないですよ...。私もビックリ。建築士さん、だ・だ・大丈夫なんでしょうか(*_*;?

「これって大丈夫なんでしょうか。」

「大丈夫ですよ。」

よっかった~~(>_<) よかったですね~。

「これは、恐らく表面の石積み部分だけのズレですね。坂の関係でこちらに比重がかかっているので、駐車場の壁との取り合いで発生したひびでしょう。地震時の振動でもズレが発生したものと思われます。」

「では、これのせいで家が傾いているってことはないのでしょうか?」

「おそらくこの感じではそんなことはないと思いますよ。表面のみのものですね、これは。建物については外回りの調査の後に確認しますから、又、その時に申し上げますね。」

「もし、補修されるのなら、表面の補修のみで充分ですよ。」

いきなりビックリしましたが、やれやれです。(が、ホントに家の傾きはないのかと私には一抹の不安が...)


外回りの調査の続きです。

境界の確認。道路境界はOK。

 

この境界が大事だということは以前の私のレポートにも書きましたが、このお家は、

なんと、

『左隣の家との間にある塀が境界ではなく、その塀から50cmほどこちら側に入ったところまでが、隣の敷地』

だったのです。

『一体、なんの為の塀やの!?』

でしょ!

自分の家の庭だと思っていたら(塀のこっち側なんだから当然そう思うでしょ。)50cm×10m以上は隣の土地だというからビックリ。

こんなこともあるので、境界の確認は、大事なんですよね。

「無用なトラブルを避けるためにも、この部分は、何も置かないようにしないといけませんね。塀よりこちら側だとしても、あくまで、隣のお宅の土地ですからね。」

「そうなんですよ、ここに売主さんは植木をしてあったようなんですが、全部抜いて今は、このさら地状態なんです。」

塀があっても、そこからが自分の土地であるとは限らないということです。

今まで同行し、境界を確かめた時に、境界ポイントがぬけていたってことはありましたが、こんなことは初めてです。

この目で見てビックリ。境界を確かめることが大事なんだと痛感した物件でした。

でも、なんでこんな位置に塀を建てたのかなぁ(*_*;? 


外回りの調査は、雨水、汚水などの排水経路・マスなどもチェックもします。

長年開けたこともなさそ~な、固そ~な、重そ~な雨水、汚水枡のふたを、次々金づちを使って(片一方が釘を打つようになっていて、反対側がとがっている金づちがあるでしょ。そのとがった方で)少し浮かせて、

「エイッ」

と、持ち上げて...

「中を見てください、ここは、排水のマスですよ。(^_^)」

「ここは、雨水の経路ですね。(^_^)」

「開けれるふたは、どんどん開けて見ていきますよ(^_^)」

建築士さん、建築士さん、開けながら毎回笑ってはるけど、それってかなり重いんじゃないですか...。

元アメフト部恐るべし...。



「つまりもないし、正しく経路もとれてますね。大丈夫ですね。(^_^)」

長年開けられたことのないであろうふた達は、次々開けられ、覗かれ、そして、閉められていきました。

次に開けるのは、何年後で、誰なのでしょうか。今回のお客様は

「こんな所まで見てくれるんですね、私達で開けることは二度とないと思うわ...。」

とおしゃっていましたし。

雨水、汚水などの排水経路・マスなどに問題になる箇所は有りませんでした。

他にも外回りの調査は続きましたが、この調子でいくと、このレポートが建物までなかなかたどり着きませんので、このあたりで外回りの調査の模様のレポートは終了致します。

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