内覧会立会い・同行(マンション)の現場レポート

一級建築士による内覧会立会い・同行(マンション)の現場レポートです。

内覧会立会い・同行の現場レポート :大阪府大阪市 Part7-1

私、アネストのスタッフ徳永が、内覧会立会い・同行(マンション)(現場:大阪府大阪市)の現場に行って参りました。

担当の建築士さんと現場で待ち合わせ、お客様が到着するまでに時間がありましたので、少し建築士さんとお話ししておりました。

建築士さんは今までに何度かこのマンションの内覧会に同行したとのこと。

もちろん各内覧会は毎回別の号室のものですが、共通して割と指摘箇所が多かったそうです。しかしマンションの場合は、1部屋ごとに施工者が異なっていることが多いので、今回の現場はどうだろうと言い合っておりました。

そのうちにお客様も到着なさり、建築士さんよりお客様へ、改めて今回の内覧会同行調査の概要説明があり、内覧会同行調査が開始しました。

内覧会会場に入りますと、まず内覧会の受付です。

お客様と販売担当者の間で、完成予定図面より変更があった箇所の確認を図面上で行いました。今回は共有部分と専有部分で合わせて20数ヶ所の変更が行われており、お客様の隣りで建築士さんも一緒に図面の確認をしていました。疑問点はその場で指摘し、施工担当業者を呼んで直接話をしながらの確認をしていました。

その後、お客様と施工業者と共にいよいよ調査物件に向かい、物件の調査開始です。

まず、建築士さんよりお客様に、今日の調査をどこから進めていくかということの説明がありました。今回は、

リビング・ダイニング→キッチン→和室→洗面→浴室→トイレ→玄関→ポーチ→廊下→バルコニー

の順で進めていくとのことです。

1.リビング・ダイニング

早速、床をダンダンと足を鳴らして歩き回る南郷さん。

これは、床をこうして歩き回ることによって、床の浮きや異音がないかどうかを調べているとのことです。時折小さく「パリン」と音がするのは、ワックス割れの音ですが、これは心配ないとのこと。

また、最近のマンションのフローリングは昔に比べて随分とやわらかくなっているのですが、これは室内の衝撃音を吸収する為ということです。

古いマンションの硬いフローリングしか歩いた経験のない私にとっては、「このふにゃふにゃ床で大丈夫なのか・・・」と歩いた瞬間に少し不安になったのですが、防音対策の一環なのですね。

手付き鮮やかに水平器を置き、床の傾斜や壁の傾斜を細かに測って行く南郷さん。



水平器の見方もお客様に丁寧に説明しながら、調査を進めて行きます。

そこで、第一の指摘箇所を発見。
フローリング床に、ワックスの擦れがありました。

  「こういった擦れや汚れ・キズなどは、明かりの位置や光の加減によって容易に
   見つけることが出来たり出来なかったりするものですので、気になる方は色々な
   角度から床や壁を見ることが大切です」


建築士さんがそうお客様にお伝えしていました。

新築というと、汚れもキズも無いまっさらの新品をイメージしている私は、意外とこうした施工汚れがあることに驚きました。

しかしその汚れやキズも、こすれば消えるものであったり、消しゴムをかければ簡単に落ちるものであったり、逆に生活上支障があるほどのものであったり、生活上支障はないけれど補修が必要なものであったりと様々です。

その辺りの判断も南郷さんによって鮮やかに分別されていき、もちろん補修箇所は立会いの施工業者さんに指摘しました。

次に、リビングや各部屋に設置されている24時間換気口の前で、南郷さんより説明がありました。



マンションは気密性が高い為、外気が入りにくい構造になっているとのこと。家具から発生する微量なホルムアルデヒド対策や、結露対策、結露に伴うカビ対策の為にも24時間換気を確実に行うのは大事だということです。

この説明には非常に納得しました。

・・・というのも、先日、友人の新築賃貸マンションに行った際に同じものが取り付けられており、「24時間換気しなきゃダメなんだって」と言う友人に理由を尋ねた折に、ちゃんとした理由が得られなかったということがあったからです。

普段、古い戸建住まいの私には隙間風は馴染みですし、マンションの気密性の高さが羨ましく思えていたのですが、この24時間換気の説明を聞いてその考えを改めることとなりました。

次に、リビングからバルコニーに通じる大窓のチェックです。

今回の物件の大窓には、指詰め防止機能が付いておりませんでした。これは、小さなお子様がいらっしゃるご家庭であれば、特に恐ろしい事態を招く可能性があります。



最近は重量のある大窓が取り付けられている物件が多いのですが、大窓を開けた際に縦かまちの部分と中枠の間に指を挟んだり、小さなお子様の指であれば最悪、切断されてしまう可能性も考えられます。

ただでさえ大窓を開けるには少し力が要りますし、その余力で大窓が割と簡単に横へ流れて開いてしまい、指を抜くのが一瞬でも遅れればどうなるか。

これについては建築士さんよりお客様に、オプションで指付け防止機能を付けることが出来るならそうしてもらったほうが良いとの説明があり、南郷さん自ら施工業者さんにオプションの有無を尋ね、後日業者さんよりお客様に回答をしてもらうということになりました。

もう一方の大窓は開閉の際にキーキーと音鳴りがしていたので、指摘箇所に加えられました。

その後、カーテンレールのチェックや巾木の汚れの指摘などをして、キッチンへ向かいました。

次回に続きます。。。

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